環境用語

大気常時監視情報に関連する、さまざまな用語を解説しています。

二酸化硫黄(SO2)

 主に重油等の硫黄分を含む燃料が燃焼するときに発生します。また火山活動により高濃度となります。高濃度のときは、眼の粘膜に刺激を与えるとともに、呼吸機能に影響を及ぼすといわれています。また、金属を腐食させたり、植物を枯らしたりするといわれています。

光化学オキシダント(Ox)

 大気中の窒素酸化物、炭化水素等が、強い日射しを受け、光化学反応を起こし生じたものですが、その生成は、反応物質の濃度レベルのみならず、気象条件に大きく依存しています。人体への影響は、高濃度のときは、眼を刺激し、呼吸器、その他の臓器に影響を及ぼす一方、植物被害等生活環境にも影響を及ぼすといわれています。

浮遊粒子状物質(SPM)

  大気中に浮遊する粒子状物質であって、その粒径が10μm(1μmは1000分の1mm)以下のものをいいます。発生源は、工場、交通機関、家庭等人為的なもののほか、土壌の舞い上がりや火山活動等自然的なものがあります。この粒子は、沈降速度が小さいため、大気中に比較的長時間滞留し、高濃度のときは健康上影響を与えるといわれています。

微小粒子状物質(PM2.5)

  大気中に浮遊している2.5μm(1μmは1000分の1mm)以下の小さな粒子のことで、従来から環境基準を定めて対策を進めてきた10μm以下の粒子である浮遊粒子状物質(SPM)よりも小さな粒子です。PM2.5は非常に小さいため(髪の毛の太さの1/30程度)、肺の奥深くまで入りやすく、肺がん、呼吸系への影響に加え、循環器系への影響が懸念されています。

一酸化窒素(NO)

 発生源は、工場、自動車、家庭等多岐にわたります。発生源からの発生直後はこの一酸化窒素が多くを占めますが、大気中の酸素と結合するため、大気中では一酸化窒素と二酸化窒素が共存します。  気道、肺を通じて血液に入り、赤血球と反応してヘモグロビンをメトヘモグロビンに変化し、これが血液毒であると同時に、中枢神経にも作用して麻痺を起こすといわれています。

二酸化窒素(NO2)

  燃焼時の高温下で空気中の窒素と酸素が化合することによるほか、窒素分を含む有機物が燃焼するときにも発生します。発生源は、工場、自動車、家庭等多岐にわたります。  赤褐色の刺激性の気体であり、高濃度のときは、眼、鼻等を刺激するとともに、健康に影響を及ぼすといわれています。

窒素酸化物(NOx)

 窒素と酸素が結合した物質の総称です。一酸化窒素、二酸化窒素、無水亜硝酸(N2O3)、一酸化二窒素(N2O)、四酸化二窒素(N2O4)、無水硝酸(N2O5)、硝酸ミスト(HNO3)などの種類がありますが、大気汚染物質として着目する物質は、一酸化窒素と二酸化窒素であり、その両方を足したものを窒素酸化物としています。

ppmとは

 parts per million の略で百万分の幾つかを示す分率。例えば、オキシダント1ppmとは空気1m3中にオキシダントが1cm3が含まれる場合をいいます。

mg/m3とは

 1m3中に含まれる物質重量を mg で表したものです。

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